- 御殿場の状況 -
御殿場の茅刈りは、江戸時代から続いていると言われている生業です。
しかし、1980年代頃、芝の栽培に転向する刈り手が多く、茅葺き屋根の家も次第に減少していきました。
地域温暖化の影響で、ガニガヤ や オニガヤ など、
茅葺き屋根に使えないススキが増え、見分けて刈るため、収穫量が減ってきています。
刈り手の高齢化も進み、60代以上が半数を占めています
刈り取った茅も10kg ~ 20kgになる茅もあり、車で運ぶだけでも重労働であり、
刈り手の育成が急務となっています。
しかし、若い地元の人も、御殿場産の茅を知っている人も少なくなり、募集をしても、集まる人が少ないのが現状です。
- もっと「刈り手」がいれば! -
御殿場は地の恵みとして、富士山の麓に「かや」が一面に広がっています。
冬のその風景は、美しく尊い気持ちにさえさせてくれます。
こんなに多くの「かや」があるのに、全て刈ることができていません。
もっと「刈り手」がいれば、もっと多くの「かや」を刈り、全国の古民家の維持に役立てるのに...
かや刈りの季節が終わるとき、来年のために「かやの野焼き」をします。
もっとかやを刈りたかった!・・・そんな気持ちで焼かれていく「かや」を見ています。
私たちは、
今後も、かや材文化を守り、茅葺民家を守っていきたいと強く願っています。
そのためにも、「かやの刈り手」育成に力を入れ、かや材文化を継承していきたいと考えています。